ドーピング問題
北京五輪女子フィギアのドーピング問題、そもそも個人戦金メダル候補
ワリエラ選手出場の可否は、何を問題としているのかである。
この問題はロシア大会後の12月25日にドーピングの検体が検出されたことに始まる。
それがフィギア団体競技後に他国から問題視され、優勝はロシアであったが
ワリエラ選手のそれによる失格の可能性からメダル授与式は延期となった。
スポーツ仲裁裁判所(CAS)は裁判で事実関係をはっきりさせた後に決定すると
判断を先送りにして、ワリエラ選手の個人戦出場を条件付きで可能にした。
条件とはワリエラ選手の成績がメダル圏内にいる場合は団体と同じ扱いとなる
というもの
そもそも問題は2つに1つで、五輪の競技に出るのにドーピングがダメなのか、
五輪に限らずスポーツ競技のためのドーピングがダメなのかである。
昔からロシア(ソ連)と東ドイツなどのスポーツ界はドーピング漬けの時代が
あったと記憶する。
主に社会主義国家では金メダルを取れば英雄で一生生活に困らないと聞かされた
時代があったのでドーピングは切り離せないものだったのだろう。
ソチ五輪でロシアは国家ぐるみのドーピングシンジケートが発覚し、世界的な
大問題となり、ロシア国家としてしばらくの間五輪出場停止となったはずである。
それが政治力が動いたのか?形を変えロシア五輪委員会(ROC)として
あくまで個人で出場可能という甘ちゃん裁定でことを収めた。
ということで、とことん痛い目に遭っていないからドーピング問題は
無くならなかったということでしょう。
しかしスポーツ界は身体に影響を残すことを重視し反ドーピングを掲げ
選手の病気やケガの治療で仕方なく使用しなけらばならないときには
報告し許可を得ることで出場可能と付け加える。
それであれば病気やケガではない、16歳未満の子供であっても、
自分の意志ではないとしても大人と一緒の舞台に立ちメダルを争うなら
大人のルールで戦うのが本筋である。
大人からそそのかされたなら2年位謹慎処分で、その後出てきてもやり直しは
効くだろうし、これから先子供たちのドーピング使用の抑止力にもなるだろう。
15才でありながらロシア史上最高の演技とされるワリエラ選手の演技は必見であるが、
惜しい気は山々だが五輪スポーツ精神を尊重し、自ら辞退されるべきではないか。
しかし北京五輪は次から次へ失格裁定やドーピング問題が湧き出てくるが、
何とCASの情けなさが目立つ大会なんだろう。
岡田 純